■伝統的な出版 伝統的な出版ビジネスでは雑誌や書籍という有形の「有体物」の売買という形で、紙媒体に印刷されている無形の著作物を取り引きしています。そして、著作者との出版契約における印税支払方式で著作権を処理しています。この意味で伝統的な出版ビジネスは著作権処理システムを内在しています。 ■インターネットにおけるディジタル著作物 これに対し、インターネットでは著作物が有体物(紙媒体)から離脱して、ディジタル・データで流れるようになります。いわば衣のない裸の存在です。そのため、ディジタル著作物をインターネットで流通させ取引ができるようにするために、コンピュータ・ソフトウェアや暗号や電子透かしなどの技術的措置によって、それぞれ相互に識別が可能なディジタル・データとしてディジタル著作物を囲い込む必要があります。その結果、ディジタル著作物がインターネット上で「流通適性」をもつ存在になります。 そして、このディジタル著作物の囲い込みの過程で、著作権問題を解決する必要があります。それによりインターネットにおいて著作権内在型の出版ビジネスが立ち上がることになります。(これに対して、現在のインターネット上での電子出版は伝統的な出版ビジネスにあるような著作権処理システムをまだ完成させていません。) ■出版コピーマートコピーマートは、著作物そのものに著作権取引条件を埋め込んだ「知識ユニット」が取引単位として流通する著作権取引市場です。このコピーマートを出版ビジネスに応用することによって、囲い込まれたディジタル著作物の著作権内在型の出版ビジネスを立ち上げることができます。 出版コピーマートにおける取引単位は「知識ユニット」です。伝統的な出版ビジネスにおいては本1冊のように有体物の単位が従来の出版物の単位ですが、ディジタル出版物においては情報量が取引単位になります。書籍や論文全体またはその一部分、著作権保有者が決めれば任意の情報量を取引単位とすることができます。 出版コピーマートの取引対象は、従来の出版物のような「固定型著作物」に限りません。絶えず中身が変化しているような「変動型著作物」も存在します。これは情報としての出版ということができます。 出版コピーマートにおいては、ディジタル・データをインターネットなどオンラインで提供する「オンライン出版」と紙(印刷物)やFD・CD−ROM・DVDなどのメディアの形態で出版する「オンディマンド出版」の二つの取引形態があります。 出版コピーマートは、従来の出版ビジネスにプラスの要素を含むビジネスです。
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